諮問庁 | : | 厚生労働大臣 |
諮問日 | : | 平成31年 2月19日(平成31年(行情)諮問第146号ないし同第148号) |
答申日 | : | 令和 2年 1月27日(令和元年度(行情)答申第485号ないし同第 487号) |
事件名 | : | 特定労働基準監督署の監督復命書整理簿(特定年度分)の一部開示決定に関する件
特定労働基準監督署の監督復命書整理簿(特定年度分)の一部開示決定に関する件 特定労働基準監督署の監督復命書整理簿(特定年度分)の一部開示決定に関する件 |
第1 | 審査会の結論 |
別表の3欄に掲げる各文書(以下,順に文書1ないし文書3といい,併せて「本件対象文書」という。)につき,その一部を不開示とした各決定については,別表の4欄に掲げる部分を開示すべきである。
第2 | 審査請求人の主張の要旨 |
1 審査請求の趣旨
本件審査請求の趣旨は,行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「法」という。)3条の規定に基づく各開示請求に対し,平成30年11月7日付け鳥労発基1107第2号ないし同第4号により鳥取労働局長(以下「処分庁」という。)が行った各一部開示決定(以下,併せて「原処分」という。)について,その取消しを求めるというものである。
2 審査請求の理由
審査請求人の主張する審査請求の理由は,各審査請求書の記載によると,おおむね以下のとおりである。
原処分を取り消すとの決定を求める。
本件対象文書には,法5条2号イに該当する部分はない。
本件対象文書には,法5条6号イに該当する部分はない。
平成27年3月27日の参議院予算委員会において,内閣総理大臣は「是正をした段階で,公表する必要があると考えています。」と答弁をしている。このように答弁をしているにもかかわらず,3年以上経過した現在も鳥取労働局においては,行政指導が行われた事業場名の公表は行われておらず,不作為の状況が継続している。本来,内閣総理大臣のこの国会答弁に基づき,適正に業務が行われ,行政指導先の事業場名を公表するという義務を全うしていれば,その事業場については監督復命書の事業場名の欄も開示される事となるが,行政機関の不作為により開示されていない。法5条2号イに該当するのではなく,不作為が不開示の理由である。
よって,審査を請求する。
第3 | 諮問庁の説明の要旨 |
諮問庁の説明の要旨は,各理由説明書及び各補充理由説明書によると,おおむね以下のとおりである。
1 本件審査請求の経緯
(1)審査請求人は,平成30年10月15日付け(同月17日受付)で処分庁に対し,法の規定に基づき本件対象文書に係る各開示請求を行った。
(2)これに対して処分庁が一部開示の原処分を行ったところ,審査請求人はこれを不服として,平成30年11月14日付け(同月19日受付)で本件各審査請求を提起したものである。
2 諮問庁としての考え方
本件各審査請求について,不開示部分に係る法の適用条項として,文書1については法5条6号柱書き及びホを追加し,文書2については法5条1号及び6号柱書きを追加し,文書3については法5条1号,6号柱書き及びホを追加した上で,原処分は妥当であると考える。
3 理由
(1)本件対象文書の特定について
本件各開示請求を受けて,鳥取労働局特定労働基準監督署(以下「労働基準監督署」は「監督署」という。)において,特定期間に実施した監督指導についての監督復命書の情報を一覧にした監督復命書整理簿を本件対象文書として特定した。
(2)監督復命書整理簿について
労働基準監督官が臨検監督指導を行ったとき,監督結果に係る情報を労働基準監督署長に復命するための監督復命書を作成する。監督復命書の情報を一覧にしたものが監督復命書整理簿である。
監督復命書整理簿には,①標題,②総件数,③No.,④監督種別,⑤整理番号,⑥監督等年月日,⑦監督重点対象区分,⑧労働保険番号,⑨事業場名,⑩業種,⑪署長判決,⑫完結の有無,⑬監督官氏名及び⑭備考の各記載欄がある。
(3)原処分における不開示部分について
原処分においては,上記(2)の記載事項のうち,④監督種別及び⑦監督重点対象区分の各欄についてはその全部,⑧労働保険番号,⑨事業場名についてはその一部を,それぞれ不開示としている。
(4)不開示情報該当性について
ア 法5条1号の不開示情報該当性
本件対象文書に記載された⑨事業場名のうち,文書2のNo.265及び266並びに文書3のNo.42,149,150,199,200,202,205ないし207,248及び297には,本件建設工事に係る発注者の氏名が記載されており,これらは,法5条1号に規定する個人に関する情報であって,特定の個人を識別できる情報に該当し,法5条1号ただし書に該当しないことから不開示情報に該当するものである。
イ 法5条2号イ及び6号ホの不開示情報該当性
⑧労働保険番号及び⑨事業場名は,特定事業場の情報であり,これらが公にされた場合,当該事業場に対して監督指導が実施されたことが明らかになる。監督指導とは,主体的,計画的に対象事業場を選定して実施するほか,労働者からの申告や労働災害の発生により実施するものである。定期監督(主体的,計画的に実施する監督指導)等では,平成27年には69.1%,平成28年には66.8%,平成29年には68.3%の事業場において何らかの労働基準関係法令違反が認められている。また,本件各開示請求の対象期間と重なる平成27年ないし同29年においては,各11月を「過重労働解消キャンペーン」とし,長時間の過重労働による過労死に関する労災請求があった事業場や,若者の「使い捨て」が疑われる事業場等に対し,集中的に監督指導等を実施する旨が広報されている。
このため,監督指導が実施された事実のみをもって当該事業場に対する信用を低下させ得るものであり,取引関係や人材確保等の面において,同業他社との間で競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあることから,法人については法5条2号イの不開示情報に該当し,また,独立行政法人及び地方公共団体が経営する企業及び地方独立行政法人に係る事業については法5条6号ホに該当するため,不開示とすることが妥当である。
ウ 法5条6号柱書き及びイの不開示情報該当性
(ア)④監督種別欄には,定期監督,災害時監督,災害調査,申告監督又は再監督の5種類のいずれかを記載することとされている。監督の種類を公にすると,仮に当該監督が申告監督であった場合には,原処分において開示されている監督指導年月日や業種から,監督を受けた事業者において,当該事業場に対して行われた監督指導が労働者からの申告に基づくものであることが明らかとなり,当該事業場の労働者のうち,いずれの者が申告をしたのかといった,いわゆる「犯人探し」が行われるおそれがある。その結果,労働者は,申告を行うことにより自らに不利益な取扱いが及ぶことをおそれて,申告をちゅうちょするおそれがある。
また,④監督種別欄について,申告監督の場合のみ不開示とすると,不開示の場合は申告監督であることが明らかになるので,申告監督以外の場合も含め,監督種別に係る情報全てを不開示とすることが必要である。
(イ)⑦監督重点対象区分欄には,監督種別が定期監督の場合に限り,各都道府県労働局,監督署で定めた監督指導における重点対象区分を記載することとされている。このため,その記載内容を公にすると,当該監督が定期監督であることが明らかになり,また,記載がある場合のみ不開示とすると,空欄については,直近に災害の発生がない場合等には申告監督であることが明らかになるので,その記載の有無にかかわらず不開示とすることが必要である。
(ウ)以上により,これらの情報については,それが公にされた場合,当該事務の性質上,当該事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあり,検査に係る事務に関し,正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法な行為の発見を困難にするおそれがあることから,法5条6号柱書き及びイに該当するため,不開示とすることが妥当である。
(5)審査請求人の主張について
審査請求人は,本件各審査請求書の中で,本来,不開示にはならない事業場名の部分も不開示として処分されている可能性がある旨を主張していると解されるが,不開示情報該当性については,上記(4)で示したとおりであることから,審査請求人の主張は失当である。
4 結論
以上のとおり,本件各審査請求については,不開示部分に係る法の適用条項として,文書1については法5条6号柱書き及びホを追加し,文書2については同条1号及び6号柱書きを追加し,文書3については同条1号,6号柱書き及びホを追加した上で,原処分を維持することが妥当であるものと考える。
第4 | 調査審議の経過 |
当審査会は,本件各諮問事件について,以下のとおり,併合し,調査審議を行った。
① 平成31年2月19日 諮問の受理(平成31年(行情)諮問第146号ないし同第148号)
② 同日 諮問庁から理由説明書を収受(同上)
③ 同年3月7日 審議(同上,第3部会)
④ 令和元年9月4日 委員の交代に伴う所要の手続の実施,本件対象文書の見分及び審議(同上)
⑤ 同年10月23日 審議(同上)
⑥ 同年12月3日 諮問庁から補充理由説明書を収受(平成31年(行情)諮問第147号及び同第148号)
⑦ 同日 審議(平成31年(行情)諮問第146号ないし同第148号,第3部会)
⑧ 同月12日 当審査会会長が本件対象文書を委員の全員をもって構成する合議体(以下「総会」という。)で調査審議する旨決定
⑨ 令和2年1月23日 平成31年(行情)諮問第146号ないし同第148号の併合,本件対象文書の見分及び審議(総会)
第5 | 審査会の判断の理由 |
1 本件対象文書について
本件各開示請求に対し,処分庁は,本件対象文書について,その一部を法5条2号イ及び6号イに該当するとして不開示とする原処分を行ったところ,審査請求人は不開示部分の開示を求めている。
これに対して,諮問庁は,不開示部分に係る法の適用条項として,文書1については法5条6号柱書き及びホを追加し,文書2については同条1号及び6号柱書きを追加し,文書3については同条1号並びに6号柱書き及びホを追加した上で,原処分は妥当としていることから,本件対象文書を見分した結果を踏まえ,以下,不開示部分の不開示情報該当性について検討する。
2 不開示情報該当性について
(1)「監督種別」欄
ア 当該部分の不開示情報該当性について,諮問庁は,おおむね以下のとおり説明する。
「監督種別」欄には,定期監督,災害時監督,災害調査,申告監督及び再監督の5種類のいずれかを記載することとされている。監督の種類を公にすると,仮に当該監督が申告監督であった場合には,原処分において監督等年月日や業種が開示されていることから,監督を受けた事業者において,当該事業場に対して行われた監督指導が労働者からの申告に基づくものであったことが明らかになり,当該事業者の労働者のうち,いずれの者が申告をしたのかといった,いわゆる「犯人探し」が行われるおそれがある。その結果,労働者は,申告を行うことにより自らに不利益な取扱いが及ぶことをおそれて,申告をちゅうちょすることとなり,労働者からの申告という労働基準監督機関の重要な情報源が損なわれるおそれがある。
また,申告監督の場合のみ不開示とすると,不開示の場合は申告監督であることが明らかになるので,申告監督以外の場合も含め,監督種別に係る情報全てを不開示とすることが妥当である。
イ 本件対象文書を見分したところ,「監督等年月日」及び「業種」の各欄が原処分において開示されていることから,監督種別が公にされた場合,監督を受けた事業者において,自らが受けた監督がいずれの監督種別に該当するかが推認し得ることとなり,申告監督の場合,労働基準監督機関による臨検監督が労働者からの申告に基づくものであったことが明らかになることから,申告者の探索が行われることなどにより労働基準監督機関の重要な情報源が損なわれるおそれがある旨の上記アの諮問庁の説明は首肯できる。
したがって,当該部分は,これを公にすると,労働基準監督機関の監督指導業務に関し,正確な事実の把握を困難にするおそれがあると認められ,法5条6号イに該当し,同号柱書きについて判断するまでもなく,不開示とすることが妥当である。
(2)「監督重点対象区分」欄
ア 当該部分の不開示情報該当性について,諮問庁は,おおむね以下のとおり説明する。
当該部分には,監督種別が定期監督の場合に限り,各都道府県労働局,監督署で定めた監督重点対象を記載することとされている。このため,その記載内容を明らかにすると,当該監督が定期監督であることが明らかになり,また,記載がある欄のみ不開示とすると,空欄については,当該事業場において直近に災害の発生がない場合等には,当該事業場に対して行われた監督指導が労働者からの申告に基づくものであることが明らかとなり,当該事業場の労働者のうち,いずれの者が申告をしたのかといった,いわゆる「犯人探し」が行われるおそれがある。その結果,労働者は,申告を行うことにより自らに不利益な取扱いが及ぶことをおそれて,申告をちゅうちょすることとなり,労働者からの申告という労働基準監督機関の重要な情報源が損なわれるおそれがある。
イ 本件対象文書を見分したところ,監督種別が定期監督の場合に限り「監督重点対象区分」欄に記載があると認められるところから,当該欄に記載がある場合には,定期監督であることが明らかになり,また,記載がない場合において,直近に災害の発生がないとき等には,当該監督が申告監督であったことが分かることとなる旨の上記アの諮問庁の説明は首肯できる。
したがって,当該部分は,上記(1)イと同様の理由により,法5条6号イに該当し,同号柱書きについて判断するまでもなく,不開示とすることが妥当である。
(3)「事業場名」欄のうち,文書2のNo.265及び266並びに文書3のNo.42,149,150,199,200,202,205ないし207,248及び297の建設工事に係る発注者の氏名部分
本件対象文書を見分したところ,当該部分には,建設工事に係る発注者の氏名が記載されていることが認められる。これらの情報は,法5条1号本文前段に規定する個人に関する情報であって,特定の個人を識別することができるものに該当し,同号ただし書イないしハのいずれにも該当する事情は認められない。また,個人識別部分であることから,法6条2項による部分開示の余地もない。
したがって,当該部分は,法5条1号に該当し,同条2号イ及び6号ホについて判断するまでもなく,不開示とすることが妥当である。
(4)「労働保険番号」及び「事業場名」の各欄(上記(3)の部分を除く。)
ア 当該部分の不開示情報該当性について,諮問庁は,おおむね以下のとおり説明する。
労働保険番号及び事業場名が公にされた場合,特定の事業場に対して監督指導が実施されたことが明らかになる。定期監督等では約7割の事業場において何らかの労働基準関係法令違反が認められること等を踏まえると,監督指導が実施された事実のみをもって当該事業場に対する信用を低下させ得るものであり,取引関係や人材確保等の面において,同業他社との間で競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあることから,法人等については法5条2号イに該当し,また,独立行政法人等については同条6号ホに該当するため,不開示とすることが妥当である。
イ 当審査会の従前の答申(平成28年度(行情)答申第629号)は,「労働保険番号」及び「事業場名」の各欄につき,法5条2号に規定する法人等の事業場については同号イに,その余の法人等の事業場については同条6号ホに該当し,不開示とすることが妥当であるとしており,その詳細な理由は,別紙のとおりである。
ウ しかし,本件対象文書を見分したところ,「署長判決」及び「完結の有無」の各欄は,原処分で開示されているものの,いずれも空欄である。このため,労働保険番号及び事業場名を公にしても,特定監督署による監督を受けたという事実が分かるのみであり,特定の事業場における労働基準関係法令違反の有無,それによる指導等の有無を含め,当該事業場に対する監督の結果が明らかになるとは認められない。
また,労働基準監督機関による監督は,労働基準関係法令の適正な運営及びその確保の観点から,対象とする事業場の業種や規模等による限定なく,同法令の適用がある事業場に対して幅広く行われている。このため,労働基準監督機関による監督を受けることは,頻度に差はあるとしても,およそ事業活動に伴い労働者を使用していれば,あり得ることである。
エ 本件対象文書は,特定監督署が一定期間に実施した監督の全件数の一覧表であり,個別具体の労働災害が発生した場合に行われる災害時監督及び災害調査や,労働者からの申告を受けて行われる申告監督のみならず,労働基準監督機関が主体的かつ計画的に行う定期監督も記録されている。特定監督署が3か年度に実施した監督数は計1,322件であり,そのうち定期監督が相当割合を占めていることが認められる。
また,諮問庁は,理由説明書(上記第3の3(4)イ)において,本件各開示請求の対象期間と重なる3か年においては,各11月を「過重労働解消キャンペーン」とし,過重労働による過労死に関する労災請求があった事業場等に対する監督の集中的な実施が広報されていることを理由として挙げる。しかしながら,「過重労働解消キャンペーン」は1年のうち1か月のみ(当該3か年においてはそれぞれ11月のみ)であり,また,当審査会において本件対象文書を見分したところ,当該3か年の11月に実施された監督のうち相当割合が過重労働防止を重点対象区分とするもの以外のものであることを踏まえると,説得力ある説明とは認め難い。
オ このような状況を踏まえれば,およそ特定監督署による監督を受けたという事実が明らかになることだけで,直ちに社会的イメージの低下を招き,求人活動等に影響を及ぼすおそれや,取引先会社との間で信用を失うおそれなど,当該法人又は事業を営む個人の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるとは認められず,また,独立行政法人等に係る事業に関し,その企業経営上の正当な利益を害するおそれがあるとも認められない。
したがって,当該部分は,法5条2号イ及び6号ホのいずれにも該当せず,開示すべきである。
3 審査請求人のその他の主張について
審査請求人のその他の主張は,当審査会の上記判断を左右するものではない。
4 付言
処分庁は,本件開示請求を受けて特定した文書名として,本件開示請求書に記載された文書名と同一の文書名を本件開示決定通知書に記載した上で,本件対象文書を一部開示したものであるが,本来,特段の支障がない限り,開示決定通知書には,「平成27年度 特定労働基準監督署の監督復命書整理簿」等の具体的に特定した文書名を記載すべきであったのであるから,処分庁においては,今後,この点に留意して適切に対応することが望まれる。
5 本件各一部開示決定の妥当性について
以上のことから,本件対象文書につき,その一部を法5条2号イ及び6号イに該当するとして不開示とした各決定について,諮問庁が,不開示とされた部分は同条1号,2号イ並びに6号柱書き,イ及びホに該当するとして不開示とすべきとしていることについては,別表の4欄に掲げる部分を除く部分は,同条1号及び6号イに該当すると認められるので,同条2号イ並びに6号柱書き及びホについて判断するまでもなく,不開示としたことは妥当であるが,同欄に掲げる部分は,同条2号イ及び6号ホのいずれにも該当せず,開示すべきであると判断した。
(総会) |
委員 山名 学,委員 池田陽子,委員 泉本小夜子,委員 木村琢麿,委員 小泉博嗣,委員 佐藤郁美,委員 白井玲子,委員 髙野修一,委員 常岡孝好,委員 中曽根玲子,委員 南野 聡,委員 久末弥生,委員 山本隆司,委員 葭葉裕子
別表
1
文書 |
2 諮問番号 |
3 本件対象文書 |
4 開示すべき部分 |
文書1 |
平成31年(行情)諮問第146号 |
平成27年度特定労働基準監督署の監督復命書索引簿(あるいは,監督復命書整理簿,監督復命書台帳,監督復命書一覧表に相当する文書) |
「労働保険番号」及び「事業場名」の各欄の不開示部分 |
文書2 |
平成31年(行情)諮問第147号 |
平成28年度特定労働基準監督署の監督復命書索引簿(あるいは,監督復命書整理簿,監督復命書台帳,監督復命書一覧表に相当する文書) |
「労働保険番号」及び「事業場名」の各欄の不開示部分(建設工事に係る発注者の氏名部分を除く。) |
文書3 |
平成31年(行情)諮問第148号 |
平成29年度特定労働基準監督署の監督復命書索引簿(あるいは,監督復命書整理簿,監督復命書台帳,監督復命書一覧表に相当する文書) |
「労働保険番号」及び「事業場名」の各欄の不開示部分(建設工事に係る発注者の氏名部分を除く。) |
別紙 平成28年度(行情)答申第629号(抜粋)
当該部分(下記イに掲げる部分を除く。)については,これを公にすると,特定労働基準監督署による当該事業場に対する実地監督(調査)が行われたことが明らかとなる。また,「署長判決」欄及び「完結の有無」欄の記載がないことから,全ての事業場等について,実地監督の結果,労働関係法令違反の有無,それを受けて指導等があったか明らかになっていないことから,当該事業場において労働関係法令違反があったと推測されるおそれがあることは否定できない。
諮問庁は,理由説明書において,若者の「使い捨て」が疑われる企業等に対し,集中的に監督指導等を実施する旨が広報されており,このため,実地監督(調査)が実施された事実のみをもって当該事業場に対する信用を低下させ得るものであり,取引関係や人材確保等の面において,同業他社との間で競争上の地位や企業経営上の正当な利益を害するおそれがあると説明するが,当該説明は是認せざるを得ない。
(注)上記1行目の「下記イに掲げる部分」とは,特定地方公共団体の労働保険番号及び事業場名である。